「座禅は難しそう」「初心者にはハードルが高い」そんなイメージを持っていませんか?
わたしも座禅をはじめるまでは、どうしたら良いのか分かりませんでした。
でも、実は、初めての方でも安心して座禅体験ができるお寺はたくさんあります。
本記事では”座禅初心者から毎月座禅会に参加している筆者が”初心者でも気楽に始められる
お寺の紹介から座禅を通うじての学びや魅力を分かりやすく解説しています!
忙しい日々の中で疲れを感じる瞬間が増えている方にこそ、心を穏やかに整える座禅体験がおすすめです。
静寂に包まれたお寺でのひとときは、頭の中をリセットし、心身をリフレッシュさせてくれるでしょう。
本記事では、初心者でも気軽に挑戦できるお寺の紹介から、座禅を通じて得られる効果や魅力をわかりやすく解説しています。
思わず「やってみたい!」と思えるポイントがきっと見つかるはず。
この機会に、心の平穏を手に入れるため、座禅を始めてみませんか?
*目次
1.座禅ができるお寺5選
2.座禅と瞑想の違い:お寺で知った、深い内面の探求法
3.座禅の作法:お寺への訪問から座禅終了まで
4.座禅以外の体験:法話が教える日々の心構え・庭園散策で感じる禅の美学
5.座禅体験の費用はどれくらい?初心者でも安心のプラン解説
6.まとめ
1.座禅ができるお寺5選
初心者が始めやすいオススメのお寺を紹介!
1.曹洞宗仏徳山 興聖寺
2.曹洞宗天環山 喜運寺
3.東福寺塔頭 勝林寺
4.曹洞宗久祥山 寳福寺
5.建仁寺塔頭 両足院
1.曹洞宗仏徳山 興聖寺
道元禅師による日本最古の修行道場
所在地:京都府宇治市宇治山田27−1
最寄駅:JR宇治駅から徒歩約20分程度
JR宇治駅から宇治川沿いを歩いていくと、「曹洞宗高祖道元禅師初開之道場」と
刻まれた立派な石柱が目に飛び込んできます。その石の総門をくぐり、琴坂を
ゆっくりと登っていくと、やがて宝冠釈迦如来を安置する美しい龍宮造りの山門
にたどり着きました。
境内は、法堂を中心に僧堂や庫裡が左右対称に配置され、伝統的な七堂伽藍の
荘厳さが広がっています。その静寂と威厳に満ちた佇まいは、訪れるだけで心が
引き締まるようでした。
座禅は僧堂で体験しました。僧堂は、修行僧が座禅をするだけでなく、寝起きや
食事を行う修行の拠点でもある場所です。内部には厳粛な空気が漂い、障子越しに
柔らかい日差しが差し込む薄暗い空間が、静けさをさらに際立たせていました。
この空間で座禅に向き合うと、ただ静かに座るという行為の奥深さに
気づかされ、まるで座禅の原点に触れたような感覚を覚えました。
2.曹洞宗天環山 喜運寺
愛染明王を祀るお寺
所在地:京都府京都市伏見区鷹匠町3
最寄駅:京阪丹波橋駅から徒歩約10分程度
伏見の城下町・宿場町として栄えた風情を今も残す場所に、座禅を体験できる
お寺があります。私は毎月第一日曜に開催される座禅会に電話で申し込み、
当日を迎えました。玄関では住職が温かく出迎えてくださり、初めての座禅でも
安心して参加できるよう、一通りの作法を丁寧に教えていただきました。
座禅は2階の本堂で行われ、鐘の音とともに始まります。朝の静寂の中、
心を落ち着けて座る時間は、まるで日常から切り離された特別なひととき。
約30分間の座禅を終えると、住職の声に合わせて「般若心経」を読経しました。
声を出して読経することで、クリアになった頭にその響きが心地よく染み
渡りました。
読経の後は、短い時間ですが作務として拭き掃除などを行います。
このシンプルな作業もまた、心を整える禅の一部。最後にはお茶とお菓子を
振る舞っていただき、住職や参加者との和やかな談話が続きます。この温かく優しい
雰囲気に包まれながら、気持ちよく一日を締めくくることができました。
3.東福寺塔頭 勝林寺
毘沙門天様の下、坐して自己を見つめる
所在地:京都府京都市東山区本町15-795
最寄駅:京阪本線「東福寺」駅下車。徒歩約8分
京都東山にある東福寺の塔頭・勝林寺で、座禅を体験しました。予約は電話や
インターネットで簡単に行えます。体験は約60分で、お寺の紹介から始まり、
座禅の説明(10分)、15分間の座禅、休憩、再び15分間の座禅、最後に法話
(10分)という流れで進みます。一通りの座禅体験がしっかりできる構成で、
初心者でも安心して参加できまた。
特に、法話では住職がわかりやすく仏教の教えを語ってくださり、日々の生活に
役立つ気づきを得られました。また、別料金でお抹茶と季節の生菓子を
いただくこともでき、そのひとときが体験全体をさらに特別なものにして
くれました。勝林寺の静かな雰囲気の中で、カジュアルに座禅を始めるには
最適な場所だと思います。
4.曹洞宗久祥山 寳福寺
本格的坐禅堂
所在地:京都府京都市伏見区西大文字町965
最寄駅:近鉄桃山御陵前もしくは京阪中書島より徒歩10~15分
豊臣秀吉の伏見城築城後、慶長4年(1599)に曹洞宗へ改宗し、
「久祥山寶福禅寺」として新たな歩みを始めたこの寺院。現在も大本山永平寺と
總持寺の法脈を受け継ぎ、「修証不二・祗管打坐」を実践する認可参禅道場
「如意禅林」として、多くの参禅者を受け入れています。
毎週日曜の夜19時30分から21時30分に開催される座禅会は、本尊献供諷経、
座禅、茶の会、法話という充実した内容です。特に「心の七福禅」として
七福神イラストシールを集めるユニークな取り組みが印象的でした。座禅堂で
静かに正息端坐すると、七福神の七種の福徳心がより磨かれ、日常生活で
その恩恵を感じられるといいます。
また、座禅を通じて他の参加者と心が通じ合い、穏やかで楽しい交流が
生まれるのも魅力のひとつ。充実したひとときを過ごし、心身ともに
リフレッシュできる時間でした。
5.建仁寺塔頭 両足院
日常を離れ、静寂の時間を
所在地:京都府京都市東山区大和大路通四条下る4丁目小松町591
最寄駅:阪急「河原町」駅下車、徒歩10分
臨済宗建仁寺の塔頭である両足院で、座禅を体験しました。所要時間は約90分で、
座禅の説明から始まり、実際の座禅、法話、そして自由時間が含まれています。
自由時間では、本尊の拝観や美しい庭園の見学、自由瞑想が可能で、
心を落ち着けるのに最適です。
また、座禅と掃除体験や、座禅に茶礼と庭園散歩を組み合わせたプランも
用意されており、選ぶ楽しみがあります。建仁寺は日本茶のルーツとして
知られるお寺で、その塔頭でお茶をいただきながら庭園を散策する時間は
まさに非日常の癒しそのもの。
日々の喧騒から離れ、静かな環境で心を整える体験は、心身をリフレッシュさせる
貴重なひとときでした。座禅と自然、伝統文化が織り交ぜられたこの体験は、
また訪れたくなる 魅力にあふれています。
2.座禅と瞑想の違い:お寺で知った、深い内面の探求法
座禅=瞑想(マインドフルネス)ではありません。
座禅は瞑想を含むものの、それ自体が最終的な目標であり、「座禅=瞑想」ではないのです。
瞑想(マインドフルネス)は、過去や未来ではなく現在の瞬間に注意を向け、
自分の心身や周囲の状況をありのままに観察する心理的なプロセスです。
しかし、この瞑想はあくまで座禅の目標に至るための手段の一つに過ぎません。
座禅の本質的な目的は、意識を深めて自己への執着や思考から解放され、
意識が「自分」から離れる状態に到達することです。瞑想を繰り返すことで心がより
静まり、自分を取り巻く状況を超えた広がりを感じられるようになり、
最終的には座禅の目標である「離れる」という境地に達することが目指されます。
このように、瞑想を深める過程そのものが座禅の重要な要素でありながら、
そこに留まらない点が座禅の特徴です。
3.座禅の作法:お寺への訪問から座禅終了まで
知っていれば難しくはありません座禅のお作法
①お寺へのコンタクト
座禅体験をするには、事前にお寺へ連絡を入れましょう。
訪問や電話で予約や詳細を確認してください。
②お寺への訪問
予約した日時にお寺を訪問します。時間に余裕をもって到着することをおすすめします。
③入堂
指定された場所で、静かに堂内に入ります。靴を脱ぐなど、決まりがあれば指示に
従いましょう。
④挨拶
お寺の方や僧侶にご挨拶します。礼儀正しく対応することが大切です。
⑤着座
座禅を行う座布団や座席に案内されます。正しい姿勢を取る準備をしましょう。
⑥座禅開始
僧侶や指導者の指示に従い、ゆっくりと座禅を始めます。静かに呼吸を整え、
心を集中させます。
⑦座禅終了
座禅が終わったら、静かに姿勢を解きます。終了後、再び挨拶を忘れずに。
<はじめ>
・気になるお寺にまずは電話してみる。
・座禅の開始時間に間に合うように訪問する。
・服装は、座禅を組むのでゆったりした服装が良い。
女性はスカートN G。
・座禅で使う座蒲はお寺で貸してもらえる
[座蒲]
・座蒲を持つときは親指・人差し指・中指(フレミングの左手の法則)で
両手で掲げて持つ。脇に抱えるのはN G
<入堂>
・堂内を歩く際は、叉手。
左手の親指を内にして握り、手の甲を外に向けて胸に軽く当て、右手のひらで覆います。
・入口の左側の柱(襖・障子など)のそばを柱側の足(左足)から入ります。
・入ったら立ち止まり、坐禅堂の御本尊さま(聖僧さま)に合掌し、頭を下げます。(合掌低頭)
・合掌低頭を終えたら、叉手に戻して、自分の座る位置(坐位)に進みます。
<挨拶>
・座蒲をほぐして、形を整える。白い部分を前にして置く。
・自分の座る位置(座蒲側)に向かって合掌低頭します。両隣の人への挨拶です。
(隣位問訊)
・隣位問訊のあと、合掌のまま右回りをして向かい側に座っている人に合掌低頭します。
(対坐問訊)
<着座>
1.足の組み方
・結跏趺坐:右足を左腿の上に深く乗せ、次に左足を右腿の上に乗せます。
・半跏趺坐:右足を左腿の下に深く入れ、左足を右腿の上に深く乗せます。
*経験から半跏趺坐の場合、右足をしっかり曲げておくことが痺れないコツ。
2.手の組み方
・右手を左足の上に乗せ、その上に左手を乗せて両手の親指を軽く合わせます。
3.上体の姿勢
・背骨をゆったり積み上げていく感じで背筋を伸ばし、その上に頭をバランスよく
置きます。耳と肩、鼻とおへそは垂直になります。
4.口の閉じ方
・舌は軽く上顎につけ、閉じた口の中に空気がこもらないようにします。
5.視線の位置
・眼は見開かず細めず自然に開き、視線は前方へおとします。
6.はじめの深呼吸
口から大きく深呼吸を数回し(欠気一息)、心と身体の強張りをほぐします。
7.左右揺振
上体を左右へ、はじめ大きく徐々に小さく揺らし、振り子が止まるように、
中心で静止します。
8.座禅中の呼吸
・基本は、鼻から息を吸い込む腹式呼吸で、ゆっくりと丁寧な呼吸を心がけます。
9.座禅の心構え
・様々な思いにとらわれず、身体と息を調えて座ります。
*座禅中、様々な思いが浮かびますが、仕方ないことのようです。
様々思いが浮かんだら、「浮かんでるな」と思いつつ、呼吸に意識を
戻すようにします。
<座禅の始まり>
鐘が3回(止静鐘という)鳴ったら座禅開始の合図です。それ以降は、
堂内に出入りしないようにします。
<警策の受け方>
・右肩を軽く打って予告するので、
① 合掌し上体を左前に傾けます。
② 受け終わったら上体を戻して合掌低頭して、法界定印に戻します。
<座禅の終わり>
・鐘が1回(放禅鐘という)鳴ったら座禅終了の合図です。
① 合掌低頭し、手のひらを上に向け両膝に乗せ左右揺振
(小さく→大きく)して足を解きます。
② 座蒲を元の形に整え、隣位問訊、対坐問訊をし、叉手で退堂します。
大切なことは、
調体(姿勢を整える)
調息(呼吸を整える)
調心(すると自然に心も調う)
です。
参照:曹洞宗H P
4.座禅以外の体験:法話が教える日々の心構え・庭園散策で感じる禅の美学
座禅以外にも心を整える方法:法話と庭園散策
・法話とは
座禅の後に、「法話」が行われることがあります
(必ずではありませんが、多くの場で体験できます)。
法話とは、僧侶や仏教に携わる方が、仏教の教えをわかりやすく丁寧に説いてくれる
お話のことです。難しい仏教の教義も、日常生活に活かせるヒントとして噛み砕いて
説明してくれるので、初心者の方でも安心して聞くことができます。
法話を聞くことで、仏教の教えを身近に感じられるだけでなく、心が軽くなり、
座禅体験をさらに深く味わうことができます。「なるほど、こういう考え方が
あるんだ」と新しい発見が得られるかもしれません。
座禅だけでなく、法話も体験できれば、より心が穏やかになる時間を
過ごせるでしょう。この機会に、仏教の世界に触れてみませんか?
・庭園散策
禅宗の庭園散策には、深い意味があります。
まず、庭園は自然との一体感を感じる場であり、自己中心的な考えから解放され、
宇宙や自然とのつながりを意識することができます。
庭を歩くことで、心を静め、雑念を払い、心の平穏を取り戻すことができます。
また、庭の 小道は「人生の道」や「悟りの道」を象徴しており、散策を通じて
禅の教えを体験するこができます。
さらに、歩くこと自体が「無心」を目指す瞑想の一環として機能し、
心を整える訓練にもなります。
最後に、禅庭園は自然の秩序や宇宙の法則を象徴しており、その美しさと調和を
通じて、深い感動や気づきを得られる場でもあります。
5.座禅体験の費用はどれくらい?初心者でも安心のプラン解説
気になる座禅の費用はどれくらい
1.曹洞宗仏徳山 興聖寺:1回500円
2.曹洞宗天環山 喜運寺:無料
3.東福寺塔頭 勝林寺:おとな1200円 / 小・中・高生800円
4.曹洞宗久祥山 寳福寺:随意献香志納
5.臨済宗 両足院:2000円(90分)
6.まとめ
さあ、始めましょう、きっと心が軽くなる
今回は、初心者でも安心のお寺紹介と座禅体験についてまとめました。
・初心者でも安心のお寺紹介
・座禅と瞑想の違い
・座禅の作法
・座禅以外の体験
・座禅体験の費用
座禅をやってみたい!と思う方は多いと思います。
ぜひ、座禅会に参加してみてください。決して、敷居の高いものではないです。
座禅会に不安な方は、記事中で紹介しているお寺の座禅会に参加することを
オススメです!まず、座禅で【心を整える】経験をしてみてください。
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